リフォームといえば、自宅が古くなった、介護が必要になったといった目的で行われることがほとんどです。
実際、町の広告を見てもそれらが目的であることが少なくありません。
しかし、昨今テレワークで仕事に従事する方が増えており、自宅でのテレワークに適したリフォームが徐々に行われるようになりました。
今回は、テレワークのためのリフォームでおすすめの設備改修を中心に解説します。
リフォームが必要なくらいテレワークは本格的な改修が必要
リフォームをしなくとも家具の配置を変えたり、簡単な工夫をすればテレワークができますが、実はその対処だけでは不十分です。
その理由として、切り替えがしにくい、Web会議が不自由、音漏れ、集中力の欠如が挙げられます。
切り替えがしにくい
テレワークをする前は、着替えや通勤、オフィスの環境など、オフからオンへと切り替えるタイミングが多くありました。
しかし、今はテレワークの環境によって起きてそのまま仕事モードにならなければいけない状況にあります。
このような事情からオンオフの切り替えがしにくく、例え簡易的な敷居を設置したとしても、不十分であることが少なくありません。
Web会議が不自由
次にWeb会議が不自由な状況にあります。
確かに部屋の背景ははめ込み画像を入れたり、あるいは背景で写る部分だけ片付ければ済みます。
しかし、実際に会議を行うと子どもの声が聞こえたり、周辺の騒音を拾ってしまうことも少なくありません。
これではWeb会議に集中できないだけでなく会議に参加した同僚も気が散ってしまう恐れもあります。
音漏れ
音漏れも問題になるでしょう。
先ほど触れた通り、家族の声や周囲の騒音といった外部からの音と同様にこちらが発する音も家庭生活に支障が出ることがあります。
仕事の発言の音やWeb会議でパソコンのスピーカーから聞こえてくる同僚の声など、家族が気になる音も少なくありません。
集中力の欠如
オフィスであれば、周囲も仕事をしているので仕事に集中できますが、家族の声掛けがあったり、オフィスとは異なった暖色系の照明では集中できないことも少なくないのです。
こういった問題は、家具やツールだけで対応するのが難しく、リフォームのような根本的な解決が必要といえます。
次の項目では、具体的なテレワークのためのリフォームとして、間仕切り、壁材の変更、照明の変更を提案していきます。
リフォームといってもそこまで大規模なものではないので、注目の方法といえるでしょう。
間仕切りの設置リフォームでテレワーク中の切り替えを
おすすめのリフォームとして、最初に紹介するのは間仕切りです。
仕切り壁や仕切りドア、パーテーション、ロールスクリーンといった空間と空間を分けていくリフォームを指します。
間仕切りをすることで、オンオフの切り替えも、より容易になるだけでなく仕切りを工夫することでエアコンの効率も上がります。
これによって電気代の改善も期待できるため夏や冬の光熱費対策にもなります。
リフォームによる間仕切りは、家具の間仕切りよりも収納しやすく、さらに防音、吸音、遮熱に優れているのが特徴です。
特におすすめなのは引き戸や引き込みドアのタイプになります。
このタイプであれば仕事ではないときは扉を全開にすることで隣にある部屋と一緒の空間を獲得できるでしょう。
ポイントとしては、どの範囲を区切るか、防音性をどうするかの2点です。
範囲を決めることで、より適切なスペースで作業ができることや仕事中のプライベート空間の確保ができるメリットがあります。
次に防音性の程度を決めておきましょう。
日中誰もいないところで仕事をする場合は、そこまで防音性を意識する必要はありません。
しかし、子どもが昼間もいる、昼間は騒音が激しい環境に住んでいる、電話をすることが多いといった場合は、より防音性を重視した間仕切り壁を用いる必要があります。
また、ワンルームで一人暮らし、騒音も気にならないという場合は、生活感のあるものや収納が映らないようにロールスクリーンを設置するのも手です。
費用目安としては、パーテーションや間仕切りドア、間仕切り壁といった丈夫な間仕切りの場合は、約8万円程度~約25万円程度が目安です。
ロールスクリーンのような簡易的なリフォームであれば1万円程度の予算でできる場合もあります。
部屋や住まい全体の印象も変わる!壁材のリフォーム
間仕切りの設置でスペースを作るほかに、壁材を変えるのもワークスペースを作る工夫として有効なリフォームのポイントです。
例えば、仕事に集中できるようにホワイト系の落ち着いたデザインの壁紙にしたり、快適なデスクワーク環境にするため、湿度をコントロールできる壁材もリモートワークに有効です。
さらには吸音、消臭性能のある機能性の高い壁材も入れておきましょう。
こういったリフォームは意外と安価にできる場合も多く、クロスを変えて室内の印象を変えるだけであれば約数万円程度でできる場合もあります。
本格的に防音をする場合でも約15万円程度の予算で、相当静粛性の高い部屋を作ることも可能です。
壁材の変更以外にも、コンセントの追加リフォームやデスクに合わせた壁のリフォームも検討すると、より快適な環境が手に入るでしょう。
こちらは、コンセントの造設のようなものであれば約1万円程度でできる場合もあります。
リモートワークのリフォームで照明を変えた事例もある
リフォームで照明を変えた事例もあります。
これは集中力向上や目の疲れ対策のためのリフォームです。
「ライティングレール」を設置したり、照明の設置工事をするといった方法も有効といえるでしょう。
ただ、若干費用が掛かるケースもあり、約数千円程度でできる簡易的な照明変更もあれば照明追加やライティングレールの設置で約5万円程度かかるケースもあります。
まとめ
リフォームをすると、リモートワークの環境が飛躍的に改善されます。
これによってリフォームもかなり高効率なものとなるでしょう。
盲点なのが、リモートワークに向いていると思われがちな書斎も改善の余地があります。
一度リフォーム業者にリフォームしやすいよう相談してみましょう。